カテゴリー別アーカイブ: 授業・学習

【総合的な探究の時間】今年度最後のOCP「探究×課題研究」発表と評価をおこないました

令和6年1月31日(水)、2年生の総合的な探究の時間は、今年最後のOCP、「プレ☆課研」の発表動画視聴とその評価をおこないました。
2学期以降は、「探究×課題研究」として、3年生へとつながる探究テーマに取り組みました。
このプログラムの理想的なゴールは、「各科の専門知識を生かして社会課題を解決する→その解決策を3年生の課題研究(OCP実践)で実際に製作すること」です。さて、どんなアイデアが出てくるのでしょうか。
以下その様子です。

5時間目はクラス内でプレゼン動画を視聴し、クロームブックを用いて評価しました。1学期も同様にやっていたので、生徒はお手の物でした。各クラスで代表動画が決定したあと、6時間目は各クラス代表動画を視聴し、評価しました。6時間目は1年生もOCP入門として一緒に視聴・評価をしてもらいました。

社会課題の解決をテーマにしたので、高校生にとっては難しく感じた人もいたかもしれません。しかし、完成したアイデアはいずれもユニークで、「これ実際に製作できたら面白いな!」と思うプレゼンもありました。内容だけでなく、自動音声で読み上げたり、画像を合成してみたりと、技術的な進歩も多く見られました。2年生の皆さん、きっと大変だったでしょうね。でもそれを班のメンバーと楽しんで取り組むことができたのであれば幸いです。本当にお疲れ様でした。

このOCPでは、課題解決能力の育成、チームビルディング、アイデアだし(創造性)、他者理解など、様々な非認知能力の醸成を目指して取り組みました。この経験が3年生の課題研究へつながり、そして未来の自分自身へとつながっていってほしいと願っています。

【1年団】OCP入門をおこないました

令和6年1月17日(水)、1年生の6時間目LHRでは、OCP入門をおこないました。OCP(OKAKO CREATIVE PROJECTの略)とは、1年生から3年生まで連続した学習プロジェクトです。普段の授業に加えOCPを体験し学ぶことで、より資質や能力が育成される事を目的としています。
今日は「0から1を生みだそう」というお話しと、ガイダンスがおこなわれました。
以下その様子です。

ワークシートの感想には、「最初はOCPって何やるんだろう。と思っていたが、話を聞いて少し楽しみになってきた。」「僕は人に伝える事が苦手だから、そこが良くなるといいと思う。」「私は誰かとコミュニケーションをとることが好きなので、もっと伸ばしたい。」「大学生や社会人になって活きてくる力だと思うので頑張りたい。」と、前向きな感想が多くありました。良いスタートが切れたのではないかと感じました。

【LHR】1年生人権教育LHR

11月29日(水)に「誰もが楽しく学べる体験型動物園」というテーマで人権教育をおこないました。生徒はグループになって、「車いす、視覚障害、聴覚障害、子ども、高齢者」の方々には動物園を訪れた際にどのようなバリアがあるのかを体験し、「誰もが楽しく学べる体験型動物園」を設計(デザイン)するという課題に挑戦しました。今回は自分たちが考えた案をイラストにまとめてポスターセッションをおこないました。

化学工学科のグループの発表
「池田動物園にはオラウータンの手型足型が設置されているが、高い位置にあるので子どもたちには手が届かないかもしれない。子どものために低い位置にオラウータンの手型を設置する。その際の手型は子どものオラウータンの手型を新たに作る。また、オラウータンの足型は実際に踏めるように地面に設置してみたらいいかもしれない。」

この発表に対して、講評をしていただいた川崎医療福祉大学の大姶良先生から、「すばらしいアイデアである。このアイデアだと、子どもたちが池田動物園を訪れる毎にオラウータンの手型と自分の手の大きさを比べることができ成長を感じることができる。また、低い位置に設置することで車いすの人にも配慮ができている。すぐにでも実現できそうなアイデアであり、人権感覚にも優れている。」と高評価をいただきました。

建築科のグループの発表
「猿と人間が一緒にボルダリングできる展示を作りました。人間用と猿用のボルダリングゾーンを作り競争することで、猿の身体的特徴を理解する展示です。」

この作品に関しても大姶良先生から「このアイデアもすばらしい。まさにテクノロジーの力で楽しく学べる体験型動物園を設計している。」と高評価してもらいました。

池田動物園の方からも、「高校生のアイデアは大変すばらしい。ユニークなアイデアもあれば、すぐにでも実現できるアイデアも多くあった。何よりも一生懸命に取り組んでいる姿勢が大変すばらしかった。」と講評していただきました。

今回のポスターセッションを通した生徒の振り返りの中で、「一人一人のアイデアを組み合わせていけば、自分一人で頑張るより動物園がより良いものになっていくことが実感できた。自分の出したアイデアにはメリットしかないと思ったが、グループで話し合いをしていくうちにデメリットも見つかるようになった。そのため協力することが大切だと分かった。」など対話を通して学習していった生徒が多くいました。

【LHR】3年生人権教育LHR

11月29日(水)3年生の人権教育LHRは体験学習を通して、すべての人が楽しく過ごすことができる「共生社会」の実現について考えました。

 ●視覚障害の体験(点字ブロックの歩行、目隠しの状態でパソコンを操作する)をおこなった生徒の振り返り
「目の不自由な方にとって、耳から入ってくる情報がすごく大事なことや、そのような人たちを支える工夫や機能がたくさんあることも知ることができました。」

●ボッチャの体験をおこなった生徒の振り返り
「人生で初めてボッチャの体験をし、ほんとに障害者スポーツというカテゴリーだが私たちも楽しむことができ驚いた。「共生社会」にとって必要なことは、健常者や障害者と言わず、すべての人が暮らすことができる社会だと感じた。」

●車いす体験をおこなった生徒の振り返り
「普段何も気にせずに使っている学校でも車いすに乗るとボコボコの道が気になったり、段差の大きいところだと登れなかったり不便なところが多かった。障害者の視点になって物事を考えることが暮らしやすい社会をつくる上で大切だと分かった。将来建物の設計ができるようになったらみんなが過ごしやすい建物を作れたらいいなと思った。」

●高齢者体験をおこなった生徒の振り返り
「高齢者になると筋力など色々なところが衰えて大変になると聞いたことはあったが、少し疑問にも思っていました。実際に自分が体験してみると、クリップや小銭を拾うのもすごく大変で、もっと高齢者に配慮しなければならないと思い直しました。すべての人が暮らしやすくするために、私たちデザイン科の役割が大切だと思いました。」

高齢者疑似体験セットを装着し歩行をおこなっている様子
ボッチャの体験をおこなっている様子
シャッフルボードをおこなっている様子
講師に「ビーンズジャパン」の方を招き、災害時クロスロードゲーム(災害時に取るべきジレンマについて学ぶゲーム)を実施している様子
車いす体験をおこなっている様子
日本基準寝具株式会社、株式会社ライフケア、株式会社アークリード、有限会社福祉の店アイコー、株式会社トーカイの5社のみなさん方が協力してくれました。
妊婦疑似体験セットを装着し階段の昇降をおこなっている様子
スカットボール(ゲートボールの器具を使用し的にボールを入れる)体験の様子
目隠しの状態でコップに水を入れようとしている様子
歩行器会社9社に協力いただき歩行体験をおこなっている様子
目隠しの状態で自分の持っているchromebookを操作している様子

ゴールボール(目隠しの状態で相手ゴールに鈴の入ったボールを投げ入れる競技)をおこなっている様子

【LHR】2年生人権教育「ストレスマネジメントと心のビタミンづくり」

10月4日(水)に川崎医療福祉大学の田淵先生を講師に人権教育LHRを実施しました。

ストレスとは何か。ストレスを自分自身で認識し、どのような対処すればよいのか。そして、ストレスが原因で起きる精神疾患は差別や偏見の対象となっています。なぜ差別されるのかの3点をテーマに授業をおこないました。

精神疾患の患者数は、5大疾患の中で一番多く「国民病」とも言われています。また、2022年の自殺者数は約2万人と極めて多く、小中学生の500人が自死しています。日本人の5人に1人が精神疾患に罹患します。そして、精神疾患の原因がストレスとなります。ストレスの原因を知り、ストレスへの対処法(ストレスマネジメント)や「友人がSOSを求めてきたらどの様に対応する」などのテーマでグループワークを実施しました。

友人がストレスで困っているときにどうするかという質問に対しては、「自分ができることをしたい」「否定しない」「対処法を一緒に考えたい」「解決策を知っている人に相談する」という答えがあり、大変すばらしい答えを生徒同士で考えていました。講師の方も「相談された人の心理として、アドバイスをしたり、解決したりしようとします。しかし、大事なのは、徹底して話を聞くことです。こころの病は、薬で治療することもできますが、一番聞くのは「人薬」、つまり人の力です。」と仰っていました。

ストレスはネガティブなだけでなく、ストレスをバネに頑張ることで大きく成長することもできます。しかし、ストレスを抱えすぎてしまうときが危険です。その危険信号に自分では気づかないときもあります。周りの友人で困っている人を助け合うことが大切だと伝えました。

【総合的な探究の時間】OCP演習Ⅱ プレ☆課研 解決案を探ろう

令和5年9月27日(水)2学期2回目のOCP演習では、「プレ☆課研 解決案を探ろう」を行いました。本日はその具体的な解決案から解決策、そして次々回の中間発表に向けてスライドを作成しました。

以下その様子です。

OCPでは、班(チーム)として活動するなかで、コミュニケーション力をはじめ、聞く力、まとめる力、他者を認める力、表現する力などの様々な非認知能力を育成します。

2年生の皆さん、この協働のプログラムを通して何を学ぶのか。どんな力を身に付けているのか…そういったことを「意識すること」がとても大切です。

とか言っておりますが、「複数人でワイワイ話しながら同じ目標を達成するって楽しいよね。」が根底にあるから、真剣にそして笑顔で活動できるのでしょうね。

【総合的な探究の時間】OCP演習Ⅱ 2学期のOCPはプレ課題研究だ!

令和5年9月13日(水)、2学期最初のOCP【OKAKO CREATIVE PROJECT(岡工 クリエイティブ プロジェクト)】は、1学期に行われた岡工PR大賞の表彰、1学期の振り返り、2学期のプログラム【プレ課題研究(略して「プレ課研」)】のスタートでした。
以下その様子です。

岡工PR大賞の1位(校長賞)を受賞したのは、情報技術科2班の皆さんには、学年主任の狩屋先生から賞状・トロフィー・副賞が送られました。2位(学年主任賞)はデザイン科7班の皆さんでした。どちらもユニークでクオリティーの高い仕上がりの動画でした。

そして2学期からの新たなプログラム、【プレ課研】に入りました。

このプログラムは「OCP演習Ⅱで社会課題について調べ、その課題について、工業の力を用いて解決案を考えます。最後はその解決案をプレゼン動画として作成し、評価しあう。」という内容です。理想はその解決案を実際に3年生の課題研究(OCP実践)で製作できれば、2年から3年へと連続した学びとなっていきます。

今回はアイデア出しが中心でした。KJ法と言う手法を用いたアイデア出しでは、どの学科の生徒もワイワイしながら、いきいきと活動していました。各クラス担任の先生方も一緒になって、生徒のアイデアを引きだすようにサポートされていました。どのクラスもやや難しい課題に対して、興味をもって積極的に取り組む姿に、担当者としてとても嬉しい気持ちになりました。

この縦軸と横軸で分類したKJ法のまとめ方、とてもすごくないですか?「これが分かりやすい!」と思って書記の生徒が自分でこのようにまとめたそうです。KJ法をご存じの方は、カテゴリーごとに丸で囲って分類するやり方を想像されるかと思います。たしかにこのやり方もイイね!
そして最後は、とある学科の生徒が私の似顔絵を描いてくれていました。オンラインで配信している姿ですよね。めっちゃ似てる!ありがとう☆

【LHR】人権教育

1年生を対象に人権教育LHRを実施しました。「多様性の視点で“体験”をユニバーサルに設計(デザイン)すること」というテーマで、川崎医療福祉大学の大姶良先生を講師に招き授業をおこないました。

授業の中では、ディズニー映画の「ズートピア」を例に多様性について考えてみました。この「ズートピア」の世界では、ハムスター専用の入口、首の長いキリンに配慮したカフェなどがあり、ダイバーシティ(多様性)が実現されています。しかし、現実社会ではダイバーシティはまだまだ実現できていません。「みんな違ってみんないい!」という言葉があるように、もっと多様性を目指した社会をみなさんで作ることはできないか、と言われていました。

ダイバーシティを実現するために大切なことが、ユニバーサルデザインになります。ユニバーサルデザインとは、すべての人が使いやすいものを設計することです。これは機械科、土木科、化学工学科、デザイン科、建築科、情報技術科、電気科のすべての科で必要不可欠な力になります。

ユニバーサルなモノをデザイン(設計)する理由は、「人々の幸せ」のためです。「ズートピア」の世界では、熱帯雨林の動物、氷河地域の動物、砂漠の動物、すべての動物が一緒に暮らせる空間が演出されていました。「岡工の生徒として、是非、すべての人が一緒に幸せに暮らせる社会の担い手になってください」という大姶良先生からの強いメッセージがありました。

今回は講演を踏まえての演習を用意しています。テーマは「だれもが楽しく学べる体験型の動物園を企画する」ことです。北海道の旭山動物園では、ホッキョクグマのゾーンにアザラシの気分を体験する穴があります。餌やりで触れ合い体験、バックヤードツアーなど多くの人が楽しめる工夫があります。しかし、すべての人が楽しめるかという疑問点(車いすの人は楽しめるか?)もあります。

今後の演習では、目隠しをして視覚障害者の疑似体験をしながら池田動物園をフィールドワークしてどのようなバリアがあるか1年生に体験してもらいます。目隠しの状態や高齢者の疑似体験をしながら池田動物園をフィールドワークしてもらいます。その経験から、「目が見えなくても動物園を体験することはできないか」などを考えてもらいます。

11月の発表に向けて、1年生がどのように頑張ることができるか楽しみです。