カテゴリー別アーカイブ: STEAM

09.17【総合的な探究の時間】OCP演習Ⅱ プログラム内容説明と「課題の設定」

令和7年9月17日(水)本校の学習活動には、「OCP(OKAKO CREATIVE PROJECT おかこう クリエイティブ プロジェクト)」という取り組みがあります。中でも2年生の総合的な探究の時間に実施している「OCP演習Ⅰ・Ⅱ」では、課題発見解決型学習法(PBL)を用いて、生徒の様々な非認知能力の育成に努めています。

2学期からのOCP演習Ⅱは、MIXホームルームで実施しています。前回はプレワークとしてチームビルディング体験を行いました。今回は2回目の授業を紹介します。

最初は2学期から取り組むプログラム、【未来に向けて「すごいこと」を創造しよう~想像から創造へ~ミックスホームルームから生まれる新たな関係と価値】の内容説明と、3学期までの見通しを説明しました。

その後、【課題の設定】についての説明をしたのち、課題の設定について各班で話し合いが始まりました。

以下その様子です。

クラスの様子を見て回っていると、打ち解け始めて話し合いがスタートした班もあれば、まだまだ緊張して本来の力が発揮しきれていない班もありました。当然ですよね、まだ2回目ですから。今日の「課題の設定」についても、課題が決まらなければ次回に持ち越してもOKなんです。

OCP演習では、協働的で対話的な学習を通して非認知能力を養います。またそれだけでなく、来年のOCP実践(課題研究)の時に生かすことのできる探究活動の手順や方法を学ぶことができます。学年をまたいで連続した学びとなるよう考えられたプログラムです。

<生徒の声>

・ちょっとずつ意見が出せるようになってきた。

・少しだけ打ち解けることができた気がする。

・前回より笑って話をすることができた。

・一人一人着目するところが違っておもしろかった。出た意見から共通するところを見つけて具体的なところを考えることができて、効率的だった。

・話があまりできなかった。

・自分の考えを言葉にして相手に伝えることで考えることに自信がついて楽しかったです。

・あんまり会話がなかった。他の人のアイデアをきっかけに作りたいものとかを見つけることができた。

・まだ気まずくて話弾まなかったけど、案を出そうとみんなで頑張った。

・話し合いができるか不安だったけど、全員の意見を書き出して、テーマを2択まで絞ることができたので良かった。

・私自身は無言になってしまいました。ですが仕切ってくれている人が現れて、話をまわしてくれていたのが素晴らしいなと思いました!助かった!

様々な感想がありました。皆さん、まだ2回目です。最後の発表会が終わったときに、どう思えるかが大切です。

次回は【情報の収集、整理分析】です。回数を重ねるごとに慣れていきますので、次回も頑張って取り組んでいきましょう。

9.11 【岡工STEAMラボ 】DIGマップで岡工周辺の長所短所を見える化します

令和7年度岡工STEAMラボが、本格的に始動します!

2024年9月から「岡工STEAMラボ」は、地域の「防災・減災」をテーマに活動を開始しました。

昨年は、まず「生徒を防災リーダーに」との思いで、「学校施設の点検方法」「災害時の非常食の考案」「学校の避難所運営」など、専門の講師をお招きして知識を身につけるとともに校内でできる実践的な活動を行ってきました。2025年は、昨年度の取組で得た知識を外へ発信し、「学校を飛び出してつながる」という目標を掲げています。

今年度のテーマは「DIGマップ」で岡工周辺の長所短所を見える化します。

▽7.25_「地域代表者対象危機管理研修会」で得られた課題

夏休み期間中に、管理厚生課が地域の方を対象とした危機管理研修会を開催しました。

本校周辺の自治会長や小中学校の学校安全の担当者に加え、岡山市危機管理室からも参加いただき、本校周辺で想定される各種災害のリスクや災害時の学校施設の利用など、もしもに備えて共通理解を図りました。

その際に、「液状化のリスクが極めて高い」「本校500m圏内に指定避難場所が少ないため移動に不安を抱える方が本校へ避難される可能性がある」など、避難してからの施設利用への不安より、「無事に避難ができるのか」という点で不安が大きいようでした。

そこで、本校で毎年9月上旬に実施している防災LHRで、周辺環境の災害時における長所短所を地図上に落とし込む「DIG(災害図上訓練)」を実施し、学校代表として岡工STEAMラボチームが活動を引き継ぎながら地域連携を図ることとなりました。

▽9.3_防災LHR「DIG(災害図上訓練)で、マップを作成」

企業の取組として「DIGガイド」を作成されている岡山トヨタ自動車株式会社 東岡山店の森様、中村様、辻様を講師として、岡工中心とした半径500m圏内を4つのエリアに分割し、各エリアを担当する専門科の生徒たちが、実際にDIGを体験しました。

生徒たちの意見から「岡工周辺(岡工以外)にはあまり避難場所が見当たらなかった」「災害に遭いそうな場所が思ったよりあった」「コンビニに消火栓が設置されていることを知った」などの発見に加え、「身近にもたくさんの危険があることがわかりました。知ることが最大の防災だと思いました」などの、知ることがいざというときの生死を分けるということにも気づいてくれたようです。

▽9.11_岡工STEAMラボ「DIGマップ」で岡工周辺の長所短所の見える化にチャレンジ

今年度の新メンバーを迎えて、放課後に活動をスタートしました。

岡工STEAMラボチームには、防災士の資格を持つ生徒が3名います。県内を中心に防災に関わる活動経験を活かし、学年の枠を超えて活発に取り組んでいます。

10月下旬の完成を目標としています。この時期は中間テストや体育祭といった行事があるため、4回程度の活動ですが、忙しいメンバーの活動に支障が出ないよう活動方法に工夫をしました。

まずはアナログな紙状のDIGマップをデジタル化し、各自で仕事を分担します。そのデータをメンバー全員が時間や場所を問わずにいつでも編集できるような効率性の向上「STEAM教育活動のDX化」にもチャレンジしています。

次回の岡工STEAMラボは、活動の中間報告と合わせて「台湾岡工姉妹校訪問研修」に関わるグローバルチームとの国際交流企画とのコラボについてご報告します。

本校の取組が、周辺地域だけでなく他校間交流や国際交流の場でも発信できるように活動しています。ぜひ、岡工STEAMラボを応援してください!

企画広報課 岡工STEAM教育推進担当 宮井

09.10【総合的な探究の時間】OCP演習ⅡはMIXホームルームでスタートしました

令和7年9月10日(水)2年生全クラス(7学科8クラス)で行われる5時間目の総合的な探究の時間、「OCP演習Ⅱ」が始まりました。

「MIXホームルーム」とは、7学科8クラスの生徒がごちゃ混ぜになったクラスです。

機械科A組、機械科B組、土木科、化学工学科、デザイン科、建築科、情報技術科、電気科の生徒各1名で構成された8人一組の班×5=40名から成るクラスのことを表します。

今日は探究学習のプレワークは「お互いを知ろう。言葉で表現しよう」を目的に、チームビルディングをおこないました。

以下その様子です。

生徒も先生も初めての試みのため、授業が始まる前には(チャイムが鳴ると同時にスタートできるかな?)と不安が頭をよぎりました。しかし、チャイムが鳴る前には自分が割り当てられたクラスへ移動し、一斉にスタートすることができました。いいね!

今日のプログラムでは、2学期からの活動の本題には入らず、「なぜMIXホームルームで実施するのか」「どんな力を身につけるのか」という、今後の活動のための”動機付け”から始めました。

そして、トークテーマに沿ったグループワーク(自己紹介と学科紹介)を2回。そして最後はカードを使った「カタカナを使っちゃいけないゲーム」で、親睦を深めました。

内容はとても簡単なものですが、「自分の考えを持ち、他者に正しく伝える」という視点で見れば、ゲームもただ楽しいだけでなく、別の付加価値があるように感じます。また、初めましての班の中で、自分がどんな役割をになうかも少し見えてきたのではないでしょうか。

OCP演習Ⅱでは、コミュニケーション力や企画力、主体性や表現力、他者を認める心などの様々な【非認知能力】を育むとともに、探究学習のやり方(手順)をインプットする授業として、2学期からも取り組んでいきたいと思います。

08.07【土木科3年】おかやまSDGsフェア2025でワークショップをひらきました

令和7年8月7日(木)、岡山コンベンションセンターで開催されている「おかやまSDGsフェア2025」において、土木科3年課題研究「地域貢献班」がワークショップを出展しました。

今回のワークショップは「土木×防災×SDGs」をテーマに考えました。前回のブログでもお伝えしましたが、消波ブロック色塗り体験と、液状化現象可視化実験装置による液状化実験の2つを考案し準備してきました。

以下その様子です。

以前生徒が参加したBeLiveというイベントでお世話になりました、前岡山県経済同友会代表幹事の梶谷様も激励に訪れてくださり、このワークショップの趣旨を熱心に聞いてくださいました(その後、ワークショップも体験してくださいました。)

事前申し込みされた方以外に、岡山大学の学生さんも興味をもって参加してくれました。生徒に対して、「とてもユニークなワークショップなので、12月に岡山大学で行われるイベントにも参加していただけないか。」とうれしい打診がありました。生徒は快諾したようです。

今回のワークショップには、小学生をはじめ大学生や大人の方も参加してくれました。「すごい!ふしぎ。」と素直な反応の小学生や、「消波ブロックは何年くらい耐久性があるんですか?」とワークショップをきっかけに疑問を持ち、質問してくれた大人の方もいらっしゃいました。

生徒は準備もですが、椅子に座った方へ視点をそろえて説明したり、一緒に実験したり、少し先のことを想像して準備したりと、自ら考えて行動できている様子でした。

今回のような校外のイベントへの参加は、2年生の時の総合的な探究の時間で学んだ(インプットした)「課題発見解決型学習法(PBL)」を用いた学びを実践することのできる、アウトプットの場と位置付けられると考えます。このように連続した探究的な学びの場を提供することは、生徒にとってさまざまな非認知能力を身につけることができる、とても有効な手段だといえます。

生徒には、次のワークショップの実施や発表に向けて、これからも積極的に取り組んでいってほしいと期待しています。

ちなみにこの後有志の生徒3名が、交流会へ参加します。高校生の参加は、主催者にとって大変喜ばしいこととのことでした。わぉ、さっそく積極的!!

06.27【土木科・情報技術科】課題研究で岡工版STEAM教育~小さな一歩~

令和7年6月27日(金)課題研究(OCP実践)において、土木科の生徒が情報技術科で3Dプリンターでのものづくりを学びました。

7学科を有する本校における岡工版STEAM教育には、「縦横のつながりを持った学習方法」がベースにあると考えています。また、本校の課題研究はどの学科も金曜日の午後に設定されているため、活動における横のつながりを持ちやすい環境でもあります。さらに現3年生は、2年生の時の総合的な探究の時間(OCP)においてMIXホームルームで活動しているため、様々な学科に顔見知りの生徒や先生がいることも、協働的に学習できる大きな要因となっています。

以下、その様子です。

今回土木科の課題研究「地域貢献班」の生徒は、【土木×防災×SDGs】をキーワードに探究活動に取り組んでいます。その中で、「液状化現象と消波ブロックを身近に感じてもらう」ためのワークショップを実施することを決めました。

しかし、自分たちの力では作ることができないことが分かったので、情報技術科の先生方にお願いに行って、3Dプリンターの使い方を学びました。急にお願いに行くのではなく、先週の時点で生徒自ら先生方にアポイントメントを取りに行っていたことも、よかったですね。

このような小さな取り組みが、学科全体で広がり、より一層生徒の学びが協働的で対話的となり、さらに深まるっていくことを期待しています。

01.29【総合的な探究の時間】ポスターセッションをおこないました

令和7年1月29日(水)、2学期から取り組んでいましたMIXホームルームでのプログラム、【未来に向けて「すごいこと」を創造しよう】の最終日を迎えました。最終日の今日は【表現】ポスターセッションです。

体育館に生徒約300名(40班)と、ゲストとして来校いただきました企業・教育関係の皆様16名、本校教職員が一堂に会し、始まりました。

以下その様子です。

まずは発表練習のからスタートしました。担当の先生から本日の流れの説明を聞いて、先にA班が練習スタート。入れ替わってB班が練習スタート。ムムム、緊張のせいか?慣れないせいか?ちょっと声が小さい様子。隣の班に配慮してるのかな。

そしていよいよゲストの皆さん、先生方も入られての本番がスタートしました。

いざ始まってみると、担当者の心配をよそに盛り上がる会場。響き渡る生徒の説明や質問の声。活発なポスターセッションがあちらこちらでおこなわれています。クロームブックを用いた「評価」もやっていきました。「ここは、○○について考えましたー、聞きに来ませんかー。」と呼び込みをする生徒もいました。

企業・教育関係の皆さんも積極的に生徒に質問、感想、アドバイスをくださいました。ご多忙中にもかかわらず来校いただき、誠にありがとうございました。

この様子は、1年生にも配信されました。来年のOCP演習のイメージをつかんでくれたら嬉しいです。

発表後のポスターは、司書の先生が図書館の前に掲示してくれました。

<生徒の声(本日の発表を終えて)>

それぞれの得意分野を分担してよりよい発表できたと思います。
自分の班に沢山の人が見に来てくれるとやってよかったなと思った。
企業や大学の方ととても面白いお話ができてうれしかった。発表する場と人数が合わな過ぎてどれだけ声を張っても聞こえづらいという問題があった。
どの班も原稿を凝視せず話せていたので聞き手側に伝わりやすかったです。
班の制限も超えて、2年全員が集まって話を聞いてもらって、いろいろな人がいると感じました。そんな人たちに触れて疲れもありましたが、全部終わってスッキリした気持ちもあります。
人前で発表するのは慣れないけど、最後まで頑張ることができた。
自分たちが0から作り上げた物を沢山の人に見られるということが初めてで、緊張はしたが真剣に聞いてくれる人が多く嬉しかった。
想像していたよりも上手くいって良い結果で終われたのでよかったです。
今までOCPでやってきた内容を全て活かすことができたのではと思っている。

<生徒の声(MIXホームルームをやってみて)>

初めて会う人でも、上手く話し合ったり考えをまとめようとしたりと、いい経験ができたと思う。
授業だけの関わりではなく日常生活から話す友達ができたのでつながりの力はすごいと思った。
最初はどうなるかと思いましたが、回が進んでいくうちに一致団結して課題を解決する方法を考えることができて良かったです。
また違うグループとしてOCPをしたいと思った。
貴重な経験だったと思います。普段経験できないミックスホームルームで最初はぎこちなかったけど打ち解けて自分の役割を考えて行動できました。
はじめは自分の考えを伝えられるか不安だったけどグループと話し合っていく中でお互いが堂々と自分の意見を言い合ってそれを理解し合うことをできた。
本当に大変でしたがいい経験になりました!!!
コミニュケーション能力がアップした。
知らない人といきなりするのは大変だった。

01.22【OCP入門】1年生がOCPを学びました

令和7年1月22日(水)、1年生のLHRでは、「OCP入門」として、OCPとはどんな学びをしているかを学びました。

以下その様子です。

本校のOCPは、1年生で「OCP入門」、2年生で「OCP演習」、3年生で「OCP実践」、1~3年生の有志で活動する課外活動「OCP発展(岡工STEAMラボ)」の4つで構成されています。普段の授業やこうした学び、部活動などの学校生活の中で、生徒はコミュニケーション力や課題発見力、人間関係形成力などの力も身につけることができます。

<生徒の声>

・OCPをとおして自分の強みを見つけたい。

・もっともっと想像力を身につけ、何があっても対応できるかっこいい大人になりたい。

・他人任せにするのではなくて、自分からも積極的に参加できるようにしたいです。

・トライアンドエラーができて、失敗から学べるような力を身につけたい。

・周りの人々を助けて、ともに成長していくような大人になりたいです。

・自己肯定感がもてるように、自己満足でもいいから頑張っていきたいと思う。

・自分の力一つでまずは解いてみるように、チャレンジしたいと思った。

・課題を達成するために出すアイデアの幅を広げたり、仲間と解決に向けての話し合いがうまくとれたりと、単なる技術だけではない能力を学んでいきたい。

・「デザイン思考」を意識するのもそうだけど、普段の授業でもSTEAMを意識したいと思った。人と生きること、自分で生きることについてあと2年でちゃんと考えてみようと思った。

・コミュ力を伸ばすために笑顔やあいさつを大事にしようと思った。

・OCPをとおして、日々の中で疑問に思ったことや自分の知りたいこと、興味のあることを一つひとつ自分の力で調べ行動し、社会のことをもっと広く知っていきたいと思いました。

・岡工を卒業したときには、創造力・課題解決能力が身についているように頑張っていきたい。

・将来企業に入ってものづくりをしていく中で、「もっと~に」の精神を大切にしていきたいです。

・はなから諦めるのではなく、挑戦してみることを身につけたい。

こんな感想を持ってくれて、担当者としてとても嬉しく感じています。自分がどんな大人になりたいか、何がしたいか、様々なことを想像しながらOCPを楽しんでほしいと思います。

01.15【総合的な探究の時間】ポスターセッションに向けて

令和7年1月15日(水)、総合的な探究の時間のOCP演習Ⅱ(以下OCP)では、「未来に向けて【すごいこと】を創造しよう」という壮大なテーマを掲げスタートしています。

10月、11月とブログの更新が滞っていましたが、その間もグループで取り組んでおり、新学期となった今回は、ポスターセッションに向けてのポスター作製と練習を行いました。

以下その様子です。

今回のポスターは、事前に作成した4~8枚のスライドを印刷し、模造紙に貼り付けたものを作製し、使用します。

<生徒の声>

・個人で調べて、それを共有して作ったスライドが実際に形になっていくことにやりがいを感じた!!

・前の時間よりみんなとのコミュニケーションがとれるようになった

・役割分担をして効率よく課題を進めれた

・人に伝わるように伝えるのは難しい

・発表練習を班のみんなですることができ、より仲を深めることができた

生徒の声(感想)にも変化が見られるようになりました。ただ、「○○ができた。できなかった。」ではなく、「なぜできたのか。なぜできなかったのか。次回はどうしたいか。」などが随所に見られました。

役割分担を話し合いで決めるた班では、「○○は苦手なんだけど・・・」「じゃぁ△△はいける?」などの声が聞こえました。これは、コミュニケーションが図れているということ。他者を理解しながら進められていること、役割分担が明確にできていることなどを感じることができました。まさにOCPで身につけてほしい、そして発揮してほしい力が現れていました。もちろんまだまだ未熟な面もありますが、あと2週間で本番です。みんな頑張っていきましょう。

  せーの、イイネーb^0^d