【LHR】人権教育

1年生を対象に人権教育LHRを実施しました。「多様性の視点で“体験”をユニバーサルに設計(デザイン)すること」というテーマで、川崎医療福祉大学の大姶良先生を講師に招き授業をおこないました。

授業の中では、ディズニー映画の「ズートピア」を例に多様性について考えてみました。この「ズートピア」の世界では、ハムスター専用の入口、首の長いキリンに配慮したカフェなどがあり、ダイバーシティ(多様性)が実現されています。しかし、現実社会ではダイバーシティはまだまだ実現できていません。「みんな違ってみんないい!」という言葉があるように、もっと多様性を目指した社会をみなさんで作ることはできないか、と言われていました。

ダイバーシティを実現するために大切なことが、ユニバーサルデザインになります。ユニバーサルデザインとは、すべての人が使いやすいものを設計することです。これは機械科、土木科、化学工学科、デザイン科、建築科、情報技術科、電気科のすべての科で必要不可欠な力になります。

ユニバーサルなモノをデザイン(設計)する理由は、「人々の幸せ」のためです。「ズートピア」の世界では、熱帯雨林の動物、氷河地域の動物、砂漠の動物、すべての動物が一緒に暮らせる空間が演出されていました。「岡工の生徒として、是非、すべての人が一緒に幸せに暮らせる社会の担い手になってください」という大姶良先生からの強いメッセージがありました。

今回は講演を踏まえての演習を用意しています。テーマは「だれもが楽しく学べる体験型の動物園を企画する」ことです。北海道の旭山動物園では、ホッキョクグマのゾーンにアザラシの気分を体験する穴があります。餌やりで触れ合い体験、バックヤードツアーなど多くの人が楽しめる工夫があります。しかし、すべての人が楽しめるかという疑問点(車いすの人は楽しめるか?)もあります。

今後の演習では、目隠しをして視覚障害者の疑似体験をしながら池田動物園をフィールドワークしてどのようなバリアがあるか1年生に体験してもらいます。目隠しの状態や高齢者の疑似体験をしながら池田動物園をフィールドワークしてもらいます。その経験から、「目が見えなくても動物園を体験することはできないか」などを考えてもらいます。

11月の発表に向けて、1年生がどのように頑張ることができるか楽しみです。