【学校行事】地理の授業における防災学習

 7月14日の1年生LHRは「地理の授業における防災学習」という演題で、ノートルダム清心女子大学の森泰三先生に講演をしていただきました。地歴公民科の授業では、「授業で学んだことをどのように活用するか」という視点を意識して取り組んでいます。地理の授業では、世界や日本の地形や気候の特徴について勉強しています。その結果、日本ではさまざまな自然災害の被害に遭いやすいことが分かりました。そこで、今回「日本の防災における課題とその解決策について考える」というテーマで講演をしていただきました。

 本校では学校教育全体を通して「課題解決能力」を養っています。特にOCP活動や課題研究では、「仲間とチームになって課題解決をとことん話し合う」「世の中の困っている人やコトのために自分ができることを提案する」などの活動をおこなっています。その一環で、地理の授業では、防災課題とその解決策について考えることにしました。

 講演の中で、実際に自分で見て回るフィールドワークの有効性、探究する際にGISをどのように活用できるか、さらに防災課題解決案の事例などを紹介していただきました。

 生徒の振り返りでは、「国ができることは災害への対策や、国民への(災害時の)指導などだが、それとは別に、実際に一人一人が(災害時に)どう動けるかが問題になると思う。少人数単位でのコミュニティが確立し、コミュニティをまとめたり、意見を反映させることのできる体制が整えられていることが大切だと思った」「今回の授業を通して、危険な場所を知ったり、避難するときはどこをどう通るべきかなど、もっと具体的に家族とも話し合うことができるなと感じました。自分だけが避難できるのか確認するのではなく、近所の人やお年寄りの人がいた場合も想定して逃げる場所があるのか確認する必要があると思いました」など授業から多くのことを学んでくれていました。

 防災における課題とその解決策は、夏休みの期間を利用して、フィールドワークを通して考えるように伝えています。どのような課題を見いだしてくれるか、どのような課題解決策があるのか期待しています。そして一人一人の作品を地理の授業で発表しようと考えています。私は、生徒が一生懸命考えてくれたアイデアが、将来誰かの命を救うアイデアになると思っています。