【総合的な探究の時間】主権者教育

2年生を対象に主権者教育をおこないました

2年次生を対象に主権者教育をおこないました。
山陽学園大学の澤先生と岡山市選挙管理委員会事務局の長谷川さんの両名を特別講師として、「地方自治体の仕組みと役割 模擬投票とともに考える」をテーマに授業をおこないました。以前の主権者教育の授業で「みんなが困っていることを考えよう。その困っていることを解決するためには、どのような条例やルールを制定すればよいだろうか」を考えました。今回はその問題解決のために生徒が考えてくれた3つの条例案を住民投票にかけ、各自のスマートフォンから投票をおこない賛否を問うことにしました。
 「被害者にも加害者にもならないために、自転車を運転する者は乗車用ヘルメットを着用しなければならない」という条例案は賛成28%、反対72%となり否決されました。しかし、本校の教職員にも同様の住民投票をしたところ賛成68%、反対32%と真逆の結果となり、このことから、10代の意見と全年代の意見の相違は異なることを指摘しました。異なるからといってその政策を諦めるのではなく、異なる意見と対話を続けていくことが大切だと伝えました。
また、「自転車専用通行帯の整備や通学時間帯の交通規制、ガードレールの設置、道路異常の解消など岡山県立岡山工業高等学校の周辺環境改善事業を実施することに、各自500円を毎月負担する」では、賛成19%、反対81%となり、「小学校の児童によるオンラインゲームなどのコンピュータゲームの利用時間を1日1時間に制限する」では、賛成44%、反対56%と拮抗した結果となりました。その条例を考えた生徒、賛成討論・反対討論をしっかりと理論立てておこなってくれた生徒の姿は実に立派なものでした。

主権者教育とは「投票行動を普及させていくものではなく、自分の周りで困っていることを解決するためにはどのような方法や手段があるか考える授業である」と伝え、今後有権者となる2年生達に、よりよい社会にするためには対話が重要で、みんなで作りあげることの大切さを勉強しました。