【人権教育】3年生人権教育LHR「ハラスメントを防ぐには」

 10月27日水曜日に3年生を対象に人権教育LHRを実施しました。 「ハラスメントを防ぐには」という演題で、岡山社会保険労務士会の鈴木様に講演をしていただきました。
 講師の方から「ハラスメントをなくすには、まず知ることが大切です。実はハラスメントに関する相談件数は年々増加しています。うつ病などの精神障害を発病し、労災補償を受けるケースも年々増加しています。つまり、誰にでも起こる可能性があり、どの職場でも起こる可能性がある。誰もが、加害者、被害者になる可能性があるので、誰もが、ハラスメントについて知っておくことが大切」と教えてもらいました。
 次に、ハラスメントをなくすにはどうすればよいかを考えました。加害者にならないためには、「思いこみに注意や相手の気持ちや立場を尊重することが大切」、被害者にならないために「意思表示をする(嫌な気持ちをしたことや、傷ついたことをはっきり伝える)、どんなことをされたのか記録する、周囲に相談する、外部の相談窓口に相談する(新卒応援ハローワークや、労働相談コーナー)」などがあります。意思表示をすることは効果的ではあります、しかし、できない人もたくさんいると思います。「上手に断れない自分を責めてはいけない、断れなかった自分は悪くはない」という考え方も知れて安心する生徒もいました。
 ハラスメントのない職場環境を、自分自身が作ることもできます。ハラスメントの起きている職場では、コミュニケーションが少ないという特徴があります。職場でのコミュニケーションとは、「挨拶をする、きちんと返事をする、必要な報告や連絡を忘れずにする、相手の話はさえぎらないでよく聞く、自分の思いや考えを伝えるときは、相手の気持ちや立場にも配慮する」などがあります。これらは本校の先生方や生徒のみんなも普段から心がけていたことでした。
 最後に、職場の人間関係の基本として、「お互いに、思いや考えを伝え合う。お互いを尊重する。お互いの違いを認め合うことが大切です。安心して働ける仕組みづくりを会社がするように法律で決まっています。つらいときには、一人で悩まずに、周りに相談してください。皆さん一人一人が大切な存在です。自分を大切に!相手も大切に!皆様の充実した明るい職業生活を心からお祈りしております。」と言っていただきました。
 生徒の振り返りでは、「みんな得意・不得意なことは違うから、自分が簡単にできることでも、できない人もいるということを、みんなが理解していけばハラスメントは防げると思った。」「コミュニケーションをとる際に、言葉遣いや態度に気をつける。社会の中で生きる上で気を抜かずに生活する。」「(相手の人が)自分の思い通りにならないのは当然なのだから、感情的にならず落ち着いて対処する。」「会社内で相談できる人間が多くなるように、職場内での交流を積極的におこない、お互いの思いや考えをしっかりと伝え合う。」などたくさんのことを生徒は考えてくれました。