【自転車競技部】全国高等学校選抜自転車競技大会スクラッチ優勝

自転車競技部 岡村郁弥 全国高等学校選抜自転車競技大会スクラッチ優勝

赤いユニホームが集団をぶっちぎってゴールを駆け抜けた。

スクラッチは20名前後の選手が8Km(400mトラックを20周)してゴール着順を競う種目である。そしてこの種目は8Kmを高速で走入きるスピードに加え、脚質や得意な戦法を計算に入れ、逃げるのか追い込むのか、組むのかマークするのかなど、様々な駆け引きが結果を左右するレースである。

3月29日、久留米競輪場で開催された全国高等学校選抜自転車競技大会のスクラッチ決勝に出場した岡村郁弥は、残り2周半を残した地点で集団のペースが少し緩んだタイミングを見逃さなかった。アタックと悟られない巧妙な加速でスルスルと集団を抜け出すと、あっという間に50mの差をつけて1人独走の展開を作り上げた。しかしこの種目において風圧を1人で受けながら走るこのような作戦は、優勝か最下位か2つに1つの賭けとなるケースも多く、レースの行方はまったく余談を許さない。案の定そのセオリー通り、ゴール前の1周半のあたりから後続集団は猛然とスピードを上げて一気にその差を詰めてきた。しかしその脅威に屈することなく逃げ続けた岡村は、自慢の高速持久力を全国の強豪にアピールするかのように、15mの大差を残したまま悠々とゴールを駆け抜けた。

岡村は全国大会初出場で初優勝である。岡山工業高校自転車競技部としては延べ人数35人目の全国優勝者が誕生した。

またこの大会で1Kmタイムトライアルに出場した晝田宗一郎は、1分08秒961の好タイムを叩き出し、3位入賞を果たした。また、この2名の成績により学校対抗総合成績においても4位入賞という結果を残した。